世の中には、相手を見た目、年齢、勤務先、学歴等(以下、これを「属性」と呼ぶことにします)で判断したがる人達が大勢います。
属性で判断したがる人達(以下、この人達を「属性好きの人達」と呼ぶことにします)はネットでもオフラインと同じやり方で人間関係を築くことができることを期待する傾向があります。
しかし、その期待に応えられそうなサービスであるビジネスSNSは、日本では会員数が伸び悩んだり、あっさりサービス終了したりで鳴かず飛ばずです。実例はわざわざ挙げなくてもいいですよね?
そのため、属性好きの人達の期待の受け皿として今注目の的になっているのがFacebookです。
Facebookで、あるユーザーのプロフィールに記載された属性の信頼性を担保するのは、その人を承認した友達だけです。
ですから、Facebookは同じ勤務先や同じ学歴の人を見つけて友達になりましょうと強くオススメしてきます。
しかし、自分の属性に自信がある方々は、自分のプロフィールに記載した属性を無制限に公開する傾向がありますし、Facebookで公開された属性を元にユーザーを探すのは簡単で、友達リクエストを送る手続きはたったの1クリックです。
自分がプロフィールに記載したのと同じ属性の友達を集めるのが容易であることはお分かり頂けると思います。要するに、同じ属性の友達の数では属性の信頼性を確保できません。
(ちなみに、顔写真、年齢、勤務先、学歴が不明のFacebookユーザーが1000人の日本人ユーザーに無言で友達リクエストしてみたところ、承認してくれた8割強のユーザーが公開していた出身大学の統計は、多い順に慶應義塾大学出身が9人、早稲田大学出身が6人、東京大学出身が4人だったというデータがあるそうです。)
だからと言って、同じ属性の友達が属性の信頼性を担保してくれるという前提を守るために、Facebookが
- 属性を無制限に公開しないようにしてください
- 同じ属性の人の友達リクエストを承認する時は気をつけてください
のような告知をすれば、前述した属性好きの人達の期待には応えられないサービスになってしまいます。
結局、Facebookとしては、
- 友達リクエストの承認は慎重にしましょう
という控えめの言い方で注意を促すしか無かったわけです。
ここまで説明すれば、Facebookが本人認証に友達の顔写真を使う理由は理解して頂けると思います。
ユーザーには友達リクエストの承認には慎重になって貰って、ユーザーの属性の信頼性は同じ属性の友達が担保するという前提を守ることで、属性好きの人達がネットでもオフラインと同じやり方で人間関係を築くことができるようにするためというのがその理由です。
という事は、顔写真、年齢、勤務先、学歴のいずれも公開せず、友達の人数が1,000人を超える私は、例え実名で登録していようと、いずれはFacebookから追い出される運命に違いありません。
……ど、どうしよう?(汗;
ところで、Facebookは日本でどうやってマネタイズするのか?という話が最近あちこちであったようですが、
- 同窓会の面倒な部分を有償でサポートする
- 属性の信頼性を有償で担保する
というのはどうでしょう? 属性好きの人達と相性が良さそうな気がします。(了)
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